ゲノム情報科学研究教育機構
  留学体験記(平成16年度)
ボストン大学 K.C. Dukka Bahadur
 ゲノム情報科学研究教育機構の主催で行われたボストン大学のバイオインフォマティクスプログラムとの国際交流事業の一つとして、3ヶ月間ボストン大学のプログラムに参加しました。私は2004年6月14日から同年9月10日までの期間でボストン大学の構造バイオインフォマティクス研究室にて研究などを行いました。

 一つの研究室を見てそれを一般化することはあまり適当ではないと思いますが、特に私が行った研究室を見て以下のことを感じました。日本の大学院生がどう思うかはよく分かりませんが、向こうの大学院生は基本的に大学院での研究や勉強を仕事だと認識しています。平日研究室にいる間はしっかりと研究や勉強などに励んで、土日は研究室に来ることはめったに見られませんでした。また、先生とのディスカッションはもちろんのこと学生同士でも長い間ディスカッションをするのはよくあることでした。また、研究室のセミナーにおいてもセミナーの時間が1時間半ぐらいなのにいつも3時間ぐらいはかかっていました、それは皆がディスカッションに積極的に参加することでそうなるのだとよく実感しました。Brainstorming は新しいアイディアを出すひとつの良い方法だとされていますが、それはまさにアメリカの研究室のディスカッションなどを見てもすぐに分かります。

 特に私の場合は言葉の問題はありませんでしたが、文化や感覚そして習慣の違いなどにより困ることもいっぱいありました。日本では当たり前だということは向こうでは決してそうではなかったのです。約束の時間より30分ぐらい遅れるのは一般的のようでした。場合によるのでしょうが、今日言った約束を明日になると守らないこともよくあるみたいです。そして一番感じたのは自分のこと強く主張することはアメリカで生活するための一つの大きな鍵になるということです。

 なによりもこの3ヶ月間、私はボストンで所属した研究室の学生や先生方にいろいろな助けを借りながら、研究そして日常生活でも充実した留学をできたと思っています。この貴重な経験をこれからの人生で役立てたいと思っています。最後になりましたが、このような貴重な機会を与えてくださった金久教授、そしていつも指導していただいている阿久津教授そしてボストンで指導をしていただいたSador Vajda 教授に深く感謝いたします。

  滞在中に散策したチャールズリバー沿いにて