Date |
May 25, 2018 |
Speaker |
Yuji Tomaru,
Senior Reseacher,
National Research Institute of Fisheries and Environment of Inland Sea (FEIS),
Japan Fisheries Research and Education Agency (FRA), Japan
外丸裕司(国立研究開発法人水産研究・教育機構瀬,瀬戸内海区水産研究所)
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Title |
Ecological studies on marine diatom and their infectious viruses
珪藻とウイルスをめぐる生態学的研究
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Abstract |
植物プランクトンの一種である「珪藻」は海洋の基礎生産者であり、地球上の物質循環を考える上できわめて重要な生物群である。このような珪藻に感染して死滅に至らせるウイルスは90年代まで分離に成功する者が現れなかったため、存在そのものが疑問視されていた。ところが21世紀に入って間もなく、演者らの研究グループで珪藻ウイルスを分離することに成功した。これにより巨大な海洋生態系の基礎となっている珪藻もまた、ウイルス感染の影響を受けていることが明らかにされた。演者らは、珪藻は海の中でウイルスとどのような付き合い方をしつつ高い一次生産を維持しているのか?を解明することを目的として、両者の生態学的研究を続けてきた。本セミナーでは珪藻の死滅を巡るウイルス研究の概略を説明するとともに、最新のトピックと今後の研究の方向性について紹介したい。
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